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日本の省庁ってどんな役割?ざっくりわかる“政府のしくみ”

2025年10月26日 しくみを知ろう

私たちの暮らしに関わるルールや仕組みを決めたり、実際に動かしているのが「国の行政機関」です。ニュースでよく耳にする「財務省」や「国土交通省」などは、その中の一部。これらをまとめて「省庁(しょうちょう)」と呼びます。

でも、いざ聞かれると――「何をしてるところなの?」と、説明に迷ってしまう人も多いはず。今回はそんな“省庁の全体像”を、最新の情報に基づいて見てみましょう。

内閣と省庁の関係

国の行政を動かすトップは「内閣」です。総理大臣を中心に、各分野を担当する大臣が集まり、会議で方針を決めています。

そして、その方針を実際に動かす現場が「各府省庁」です。たとえば、教育のことは文部科学省、病院や年金のことは厚生労働省、といったように、それぞれが得意分野を担当しています。

注記注記

「内閣」は国の“司令塔”。「省庁」はその指令を現場で実行する“チーム”のような関係です。

現在の日本にある「府省庁」一覧(2025年時点)

ここでは、それぞれのざっくりした役割を紹介します。

内閣府

内閣全体を支える“まとめ役”。経済政策、防災、少子化対策、地方創生など、複数の省庁にまたがる課題を調整します。

デジタル庁(外局)

2021年に新設された庁。行政のデジタル化を進め、マイナンバーやオンライン手続きの基盤整備を担当します。

ヒントヒント

「紙からデジタルへ」を推進するのがデジタル庁。行政手続きの“使いやすさ”を高めるのが目的です。

子ども家庭庁(外局)

2023年に誕生した庁。子育て支援や児童福祉、教育・医療など、子どもを取り巻く政策を一体的に進めます。

注記注記

「こどもまんなか社会」を掲げ、縦割りを超えて支援をまとめるのが特徴です。

総務省

自治体や選挙、通信などを担当。地方の行政を支えつつ、テレビ・ネットといった情報インフラも扱います。

法務省

法律の運用を担う機関。裁判や刑務所、国籍や入国管理など、法のもとでの秩序を守ります。

外務省

外交や国際関係を担当。世界各国との交渉や、海外で困った日本人を支援する仕事も行います。

財務省

国の“お金の番人”。税金の管理や予算の編成、国債の発行などを通じて、日本経済を支えます。

文部科学省(文科省)

教育・科学・文化・スポーツを担当。学校制度や教科書、研究予算、オリンピック関連などもここが所管です。

厚生労働省(厚労省)

医療・年金・雇用・福祉を担当。病院、保険、介護など、生活に直結する分野が多いのが特徴です。

農林水産省(農水省)

食べものの供給を守る省。農業・林業・漁業を通じて、安全で安定した食生活を支えます。

経済産業省(経産省)

企業活動やエネルギー政策を扱う。産業の発展やスタートアップ支援、脱炭素などの課題にも関わります。

国土交通省(国交省)

道路・鉄道・空港・住宅など、インフラの整備と安全を担う省。災害時の復旧や観光政策も含まれます。

環境省

地球温暖化対策やリサイクル、自然保護を担当。気候変動や脱炭素社会など、地球規模の課題に向き合います。

防衛省

自衛隊の運用を通じて、日本の安全を守る省。災害派遣など、国内での活動も重要な仕事です。

どうしてこんなに分かれているの?

一見すると、「似たような仕事が多くない?」と思うかもしれません。けれど、それぞれの分野には専門知識が必要で、国全体の仕事を分担しているのです。

注意注意

ただし、省庁間での連携がうまくいかないと、“縦割り行政”と呼ばれる問題が起こることも。

たとえば、子育て支援なら「教育(文科省)」「医療(厚労省)」「経済(内閣府・子ども家庭庁)」が関わることになります。だからこそ、調整役である内閣府が重要なんですね。

省庁の決めごとは、誰が決めるの?

最終的な方針は「国会での法律」や「内閣の閣議」で決まります。省庁はその決定をもとに、具体的な制度や運用ルールを作っています。

つまり、国会が“ルールブックをつくる場所”、省庁は“そのルールを実際に動かす現場”というイメージです。

私たちの暮らしと省庁の距離

新しい制度や補助金、災害対策など――ニュースの裏には、たいていどこかの省庁が関わっています。

  • 最低賃金の改定 → 厚生労働省
  • ガソリン価格の補助 → 経済産業省
  • マイナンバー制度 → デジタル庁
  • 子育て支援金制度 → 子ども家庭庁

見えづらいけれど、日々の暮らしのあちこちで、省庁の仕事は動いているのです。

ヒントヒント

次にニュースを見たとき、「この話題、どの省庁が担当かな?」と考えてみると、政治が少し身近に感じられるかもしれません。

これからの記事について

今後は、それぞれの省庁をもう少し掘り下げて紹介していきます。たとえば、

  • 財務省:お金の流れをどう管理している?
  • 国交省:災害に強いまちづくりとは?
  • デジタル庁:行政DXはどう進んでいる?
  • 子ども家庭庁:子育て政策の新しい形とは?

それぞれの政策が、どんな形で私たちの生活に関係しているのか。少しずつ、“となりの話”として見ていけたらと思います。

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