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財務省ってどんなところ?“お金の番人”が守る国のバランス

2025年11月03日 しくみを知ろう

「財務省(ざいむしょう)」という名前、ニュースでよく聞くけれど、実際に何をしているのかは意外と知られていません。税金を集めたり、お金を配ったり……というイメージはあっても、その中身はとても複雑です。

でも、ざっくり言えば財務省は、“国のお金の番人”。日本全体の「家計簿」をつけ、限られたお金をどう使うかを決める、まさに国の財布を預かる場所です。

国のお金の流れを見てみよう

国の財政には、大きく「収入」と「支出」があります。

  • 収入:主に税金(所得税・消費税・法人税など)
  • 支出:教育費・医療・防衛・公共事業など、国の活動に必要なお金

財務省は、この収入と支出のバランスを見ながら、国の予算をつくります。言いかえると、日本という国の“家計簿”を整える役目を担っているのです。

注記注記

家庭でも「給料(収入)」と「生活費(支出)」を考えるように、国も同じようにお金のやりくりをしています。

予算をつくる“舞台裏”

予算は、毎年の「国家予算案」として国会で議論されます。その準備をするのが財務省の重要な仕事です。

各省庁から「来年度はこれだけ必要です」という要望が集まると、財務省はそれを精査し、限られた財源の中でどう配分するかを検討します。

このとき中心になるのが「主計局(しゅけいきょく)」。各分野の予算を担当するチームがあり、文科省・厚労省・国交省などと交渉を重ねながら、全体の案をまとめます。

ヒントヒント

予算案は「総理大臣が発表」しますが、実際に中身を練るのは財務省の仕事。裏方として国の運営を支えています。

国債ってなに?

ニュースでよく聞く「国の借金」「国債(こくさい)」という言葉。これも財務省が深く関わっています。

国債とは、国がお金を借りるために発行する“借用書”のようなもの。税金だけでは足りない支出を補うために発行されます。

たとえば、大きな災害復興や高齢化による社会保障費の増加など、すぐに必要なお金をまかなうために使われます。発行した国債は、将来の税金で返す仕組みです。

注意注意

国債の発行が増えすぎると、“将来の世代への負担”が重くなるという課題もあります。

財務省が抱える悩み

日本の財政は長く「赤字」が続いており、収入よりも支出のほうが多い状況です。少子高齢化により年金や医療などの費用が増える一方、働く世代の人口は減少しています。

このままでは、国の借金が増え続ける――。そのため、財務省は「歳出の見直し」や「税制改革」を通じて、バランスを取り戻そうとしています。

注記注記

「増税したいから財務省が動く」というより、「国の将来に必要な資金をどう確保するか」を考えているのが本質です。

税金と私たちの暮らし

財務省の仕事は、実はとても身近なところにも関係しています。

  • 給料から引かれる所得税
  • 買い物をするときの消費税
  • タバコやお酒にかかる間接税

これらの税金は、財務省の所管。どの税金をどれくらい取るか、どこに使うか――そうした方針を考えるのも大切な仕事です。

ヒントヒント

難しいかも知れませんが、税金は「取られるもの」ではなく、「社会をまわすための会費」と考えると、少し見え方が変わるかもしれません。

「財務省=お金を握る省庁」というだけではない

財務省は、単にお金を管理するだけでなく、日本の経済そのものを安定させるための政策も行っています。為替(円の価値)の動きや国際的な経済交渉なども、その一部です。

たとえば、物価が急に上がったり下がったりしないよう、金融政策や国際協調を通じて調整を行うこともあります。表に出ることは少ないけれど、経済の“縁の下の力持ち”なのです。

財務省のこれから

財務省は今、「持続可能な財政運営」が最大のテーマになっています。支出を減らすだけでなく、投資や成長につながる分野にどうお金を回すか――これが新しい時代の課題です。

教育、医療、環境、デジタル化など、どの分野に力を入れるかは、未来の形を左右します。その判断の裏には、いつも財務省の試算や提言があります。

注記注記

難しいかも知れませんが、税金は「取られるもの」ではなく、「社会をまわすための会費」と考えると、少し見え方が変わるかもしれません。

まとめ

財務省は、国のお金を預かる“お金の番人”。税金を集め、予算をつくり、国の未来を見据えて使い道を考える――そんな仕事をしています。

私たちの給料や買い物に関わる「税金」も、医療や教育に使われる「支出」も、すべて財務省の手の中にあります。

ヒントヒント

次回は、道路・鉄道・災害対応など、私たちの生活を支える“インフラの守り手”――国土交通省を見ていきましょう。

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